【自転車通勤考】5km編

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POSTED | 2020年11月16日
【自転車通勤考】5km編

“自転車のある生活” を標榜するberuf baggage的視点で考える自転車通勤スタイルを短期連載でお届け。

まずはどなたでも実践しやすい「5km」という距離を想定したケースを考察します。

これから自転車通勤を始めてみようという方も、お休みしてたけど再チャレンジしよう!という方もぜひぜひ参考にしてみてください。

※本編はあくまでberuf的視点に立った考察ですので、ご自身の自転車ライフとの共通点や相違点を愉しみながら読み進めていただければ幸いです。

【自転車通勤考】5km編
【自転車通勤考】5km編

―距離感をつかむ

さてさて、この「5km」という距離が自転車通勤にとって長いのか短いのか?疲れるのか疲れないのか?果たしてどれくらいの時間がかかるのか?といった疑問にお答えするところから書き出してみます。

 

【5km】自転車通勤の距離としては短めで疲れにくい距離。目安の所要時間は15分~20分程度。(東京都内で一般的なスポーツバイクを使用した場合)

 

次に、beruf baggageの活動拠点である渋谷区代々木の「1197STORE」を起点に、主要道路を東西南北に向けて「だいたい5km」走るとどこまで行けるのか?について。

 

【北進の場合】明治通りを進む。JR新宿駅付近を経由して次のターミナル駅となるJR池袋駅付近まで到達。

【南進の場合】明治通りを進む。ターミナル駅となるJR渋谷駅付近を経由して渋谷区広尾付近まで到達。

【東進の場合】甲州街道(新宿通り)を進む。四谷エリアを経由して皇居(半蔵門)付近まで到達。

【西進の場合】甲州街道を進む。初台・幡谷・笹塚を経由して世田谷区松原付近まで到達。

 

これが「5km」の正体です。この距離感に興味が湧いた方は、ぜひGoogleマップの距離計測機能で身近なエリアの「5km」を測ってみてください。同じ目的地まで電車やクルマを使った場合の所要時間と比較してみるのも良いと思います。頭の中の距離感と実測距離とのギャップが無くなってきたら次のステップです。

【自転車通勤考】5km編

―ルート設定のコツ

平面の地図で見る移動距離としては比較的短い「5km」ですが、実際のルート上には自転車通勤特有の要注意ポイントが潜んでいます。

 

【道路標識】自転車は法定上「軽車両」に分類されるため、車道を左側通行で走行することが原則となります。基本的にはクルマと同目線でのルート設定が必要です。

>>道路標識(交通ルール)は遵守が原則ですから、ルート上に特殊な交差点や通行帯がないかどうかの事前確認が必要です。

 

【道路工事】特に年末や年度末に急増するのが道路工事。いつものルートが突然通行止めになっていたり、路面状況が著しく悪化していたりします。

>>ルート上の道路工事を事前に回避できるように、目的地までのバックアップルートを確認しておくと良いでしょう。

 

【高低差】平面地図だけでは把握できないルート上のアップ&ダウンの影響は計り知れません。同じ距離でも上りと下りでは運動強度が全く異なります。

>>高低差はルート設定の非常に重要なポイントとなるので、Googleマップの高低差表示機能を活用しましょう。

 

【天候急変】急な雨は路面状況を悪化させスリップの危険が高まります。また、強い向かい風は想像を超える障害となって襲い掛かります。

>>スタート前に雨雲レーダーで走行ルート上の雨雲の動きを確認しておきましょう。

 

【マシントラブル】走行中のパンクやチェーン外れ等のマシントラブルによる事故や遅延リスクには十分な注意が必要です。

>>不意のマシントラブルに備えて、ルート上またはルート付近の自転車屋さんの位置を把握しておきましょう。(最低限のセルフメンテナンスが出来れば尚可)

 

自転車通勤には、満員電車やクルマの渋滞から解放されるという大きなメリットがありますが、それ相応の準備と責任感が必要になってきます。気持ち良くスムースな自転車通勤を実践するための準備として、自転車目線での距離感の把握とルート設定のポイントを意識してみることをお勧めします。

【自転車通勤考】5km編

―自転車を選ぶ

beruf的視点で「5km」の自転車通勤にお勧めしたいのが「折りたたみ自転車」です。

走行距離と所要時間を考えると「ロードバイク」のような高い走行性能を求める必要もないですし、大きな段差の無い舗装された道路を走る都市部では「マウンテンバイク」のような高い走破性能も求められません。折りたたみ自転車が提供する、ラクな姿勢を保ったまま心地良いスピードで気ままに走れるという快適性と、折りたたんでコンパクトに保管できるという収納・運搬性の高さはやはり、都市部をクイックに移動する手段としての最適解だと言えるでしょう。ただし、折りたたみ自転車だったら何でもOK!というわけでもないのがberuf的折りたたみ自転車選びのポイント。「快適に走れるという自転車の本質」を重視しつつ「折りたためるというオプション」が付いている、くらいの気持ちで選ぶことが大切です。

 

【タイヤのサイズ】走行時はスピード性と操作性に、収納時は収納サイズと重量に影響します。16~20インチを目安に選びましょう。

【変速機の有無】一般的なスポーツバイクに劣らないスピード性や登坂性をアシストします。6~10段変速レベルを目安に選びましょう。

【強度とライド時のポジション】気になる1台を見つけたらぜひ店頭やイベントで試乗を!信頼できる自転車屋さんとの出会いも大事です。

 

beruf的視点ではこの3点をポイントに挙げてみました。車体のスペックだけでなく自分と実車との相性や購入する場所といったポイントを意識してみると、より良い1台に出会える確率が高くなります。特に、購入する場所として信頼できる自転車屋さんをぜひ見つけてください。購入時のアドバイスはもちろん、納車前の整備からアフターケアも含めて相談できるプロのメカニックの存在は、快適で安全な “自転車のある生活” には絶対に欠かせません。

【自転車通勤考】5km編

―スタイルを考える(ウェア編)

beruf的視点では「5km」の自転車通勤の最大の魅力はその手軽さにあると定義します。安全・安心のための基礎知識とお気に入りの自転車(ライト・カギ・ヘルメットもお忘れなく)を揃えたらいざスタート!

そんなときにお勧めしたいのは、肩ひじ張らずに「普段着」スタイル。パリッとスーツスタイルの方も、ほどよくカチッとジャケパンスタイルの方も、リラックス重視のカジュアルスタイルの方も、いつものお仕事スタイルでそのまま自転車にまたがってペダルを踏み出しましょう。心地良い風を感じながら無理のないペースで気持ち良~くライド・・・してるとあっという間に目的地に到着です(15~20分目安)。より快適に自転車に乗るための「サイクルウェア」ももちろんありますが、その出番はもっと距離が伸びてからで良いでしょう。但し、これからやって来る厳寒期や年々長く厳しくなる夏の酷暑には、それ相応の対策が必要です。

 

【厳寒期】温度調整はインナー + グローブ・ネックゲイター等の小物を取り入れて。アウターは暖かいものより寒くないものを選びましょう!

>>冬の寒さにはインナーの重ね着と小物で対応しましょう。アウターは防風機能をもった「寒くない」ものがお勧めです。着てすぐ暖かいダウンや中綿が入ったものは、ライド中の温度上昇による発汗と気化熱で降車後に急激に体温が奪われるケースがあるため注意が必要です。(個人差はありますが)漕ぎ出してから3~5分で身体は十分温まりますので、「寒くないアウター」が効果的です。

 

【中間期】普段着でも十分対応可能な贅沢な季節。気温差対策に温度調整のし易いアウターがあるとより快適に!

>>春と秋のいわゆる中間期は「気温差」に注意が必要です。日中と朝晩の気温差もあれば、数日周期の気温差もやってきます。最も効果的な対応方法は、ベンチレーション機能や着脱のし易さによって温度調整がし易いアウターを取り入れることですが、比較的短い「5km」の通勤ライドであればいつものスタイルで肩ひじ張らずにいきましょう。それから、この時期は意外と紫外線が強いので気になる方は日焼け対策をお忘れなく。

 

【酷暑期】無理して乗らなくても良いかも・・・。襲い掛かる酷暑にはドライ系トップスの着替え + タオルで対応しましょう!

>>体感としては特に直近2年、夏の暑さが長く厳しさを増しているように感じています。様々な要因が挙げられている気候変動ですが、その一因とされている温室効果ガスを発生させない自転車という交通手段は毎日の生活にぜひとも取り入れたいところ。ですが、身の危険を感じるほどの暑さの日は無理して日の高い時間帯に自転車に乗らなくても・・・。とにかく暑さへの万全な対策が必要となるので、せめてドライ系トップスの着替えとタオルは携帯したいところです。

 

beruf的視点で「5km」の通勤ライドを快適にするスタイルのポイントを分かり易く3つのシーズンに分けて提案してみました。シーズンによって必要な装備は変化しますが、距離と時間を考慮すると普段着 + α程度の装備で十分対応できることがお分かりいただけたと思います。装備品のランニングコストを抑えることが出来る、という意味合いでも「5km」という距離はこれから自転車通勤を始めてみようという方にとってお勧めの距離であると言えます。

(※画像では未着用ですが、安全確保のためライド中はできるだけヘルメットを着用することをお勧めします。)

(※コートやスカート等、丈や幅にボリュームがある衣類はチェーンやタイヤに巻き込まれる恐れがあるので十分な注意が必要です。)

【自転車通勤考】5km編
【自転車通勤考】5km編

―スタイルを考える(バッグ編)

ウェアと同時に身に着けるものとしてバッグについても考えてみましょう。beruf的視点における「5km」程度の距離であれば、ウェア選びの感覚と同様に普段着としてのバッグがお勧めとなります。いつもの仕事カバンをそのまま使えるという手軽さが、この距離の自転車通勤スタイル最大の魅力です。

ウェア編で挙げた+αの装備品とスタンダードな仕事道具が収納できるサイズ感。自転車ライドに向いた形状と機能。そして普段着に組み合わせてしっくりくるルックスを押さえておけば、「5km」の自転車通勤にフィットするバッグ選びは完璧です。

 

【サイズ】必要な仕事道具の量と内訳を再確認しながら要・不要の取捨選択をしてみるのも良いかもしれません。12~16リットル程度の容量を目安に選びましょう。

【形状】バックパック(リュック)やメッセンジャー、ショルダーが基本です。両手が空かないトートやブリーフケースの場合は車体にカゴを取り付けましょう。

【機能】耐水(防水)性能、アウターポケットの位置と数、そして着用時のフィットが重要となります。気になるアイテムは店頭での試着をお勧めします。

【ルックス】いつもの仕事着コーディネートをイメージしながら選びましょう。クリーンでシンプルなものほど組み合わせの幅が広がります。

 

サイズ数値に関してはあくまでも目安(1197STORE店頭での接客フィードバックから)となりますので、ご自身のスタンダードな仕事道具の量+αを基準に選ぶと良いでしょう。ウェアに関して+αの装備品がそこまで多くはならないので、バッグ自体もそこまで大きくしなくても良いという考え方が基準になっています。

ウェアも含めた「5kmの通勤ライドスタイル」総括としては、「普段着で過ごすお仕事時間を基準にしたアイテム選びで十分対応可能」となりますので、今すぐ始めたい!という方はひとまず手持ちのアイテムをそのまま使ってみても良いでしょう。しばらく自転車通勤を続けてみて、必要となる+αの追加装備が明確になってきたら1つずつアイテムを買い足してみてはいかがでしょうか。

何事も “まずは始めてみる” というポジティブな姿勢が大切です。このコラムをきっかけに自転車通勤を始めてみた!というberuf baggageユーザーの方に出会う機会を夢見つつ。(了)

AFTERWORD

文章:佐野 賢太(beruf baggage)

写真:石川 望

この記事は、自転車通勤が最も気持ち良い季節(と思っている)11月初旬に書き上げました。季節はこれから冬に向かい、朝晩の気温が転がるように下がっていくこの時期の朝の空気が特に好きです。電車通勤では感じる事の出来ない街の息遣い。クルマ通勤では目にも留めない街の変化。自転車で通勤すると身体で感じる情報の質が大きく変わります。筆者の場合は片道15km、時間にして1時間に満たない、とても貴重な時間です。2020年、特に大都市圏では自転車通勤を始める人が増加傾向にあるそうです。その主な理由は新型コロナウィルスの影響というネガティブなものですが、自転車通勤を経験した人が1人でも多くそのポジティブさを体感してくれているといいなぁ、と思う今日この頃。混雑や渋滞、遅延のストレスも無くスマホの画面からも解放される通勤時間が適度なエクササイズも兼ねてしまうという愉悦。今からでも始めてみる価値は十分かと。

【関連リンク】

■公式オンラインストア | 1197STORE.COM

5kmの自転車通勤におすすめのバッグ特集ページ

【関連動画】

■beruf baggage公式YouTubeチャンネル

【STYLES】#01 | URBAN COMMUTER

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